2015年03月
作者近況 2015年01月 2014年11月 2014年09月

05/29深夜 日付が変わり、早く寝なければ夜が明けてしまうのだが、、長く間が空いてしまった日記を書くことにした。

先週末に一日だけ千葉に戻り、新聞連載の原稿を書いた。そして週が開けてすぐにスタジオに戻ったので、休みなく働き続けている感覚、、、撮影の依頼もこなしているので朝、夜は写真原稿の仕上げに時間を使い、、空いている時間をギャラリーで過ごしている。

新聞連載は、5号目になり、少しずつ、解説でなく、エッセイとしての要素を出している。今後もそうありたいが、ネタが続くのか少し不安。。。日曜朝刊の一面を使わせてもらっているのだから、、、、、、、、受け入れられるため、、、と言うことではなく、写真について、他の人には書けない話を書いてみたい、、、自分に与えられた大きな力、、、そう思う。

時間は限られているが、今週は一日一度はギャラリーに顔を出し、接客と営業を続けている、、、そんなことも、他の人にはできない、貴重な体験。

ギャラリーで接客する目的は、来場者によってまったく違う。。。売るために、、、あるいは、、写真の価値を伝えるために、、とにかく、、長い時間、、来場者と話をする。

正直、一言話したら、無視したいような、苦手な来場者もいるわけだが、、、彼らが何を考えているのか、、その自信の根拠がどこにあるのか、自分がなぜ不快に感じるかということも含めて、、これが、写真の「今」なのだと思って長い時間をすごす。

その場所はギャラリーで、写真を見たい、あるいは所有したいと思っている人が来る場所だ。。。。購入する、しない、と言うことは問題ではなく、その人がそれを愛しているかどうかが私には重要なのだと思う。

確かに、コマーシャルビジネスではあるのだが、、、、たとえば、ポルシェのディーラーにカタログをもらいに子供がやってくる。。。それを、冷たくあしらうようなことは、企業のビジネスとしてもいただけない話、、、

お粗末なたとえと言う人もいるだろうが、、、、、今の日本で、写真の「今」を知っている人は少ないと思う、、、これは、「日本では写真が売れない」と、いっている人に伝えたい、、、あなたが買わなくても、写真は売れるのだと。


05/23朝 よく晴れている。ギャラリーへ出かけよう。。。夜には千葉まで戻る。。長い一日になりそうだ。

05/22 今日もギャラリーへ。画像処理の仕事を終わらせて、2時過ぎから。

来場者は少ないから、できるだけ、声をかけ、何を探しにここに来たのか、何を見ようと思っているのか、、、そんな話を聞く。。。。。そして、自分に照らし合わせて、その人が、、どういう人なのかを考える、、、、、

私が東京で写真を学び始めてしばらくたって、虎ノ門にPGI がオープンした。。。やっと日本に、写真を販売するギャラリーが少しずつ出来始めたころ、、、中でも当時のPGI は、アメリカ西海岸の作家を扱うギャラリーとしては、初めての存在。。。オープンイベントのパンフレットを今でも大事に持っている。

大学のコレクション展や、百貨店の企画展とは違う、、価格(プライスタグ)の付いたプリントは、それまでとは明らかに違った意味で(もっと身近に),作品に触れる機会を与えてくれた。

自分とは次元の違う美しい作品、、、それらを前にして自分は何を考えていたのか、、、「いつかは、、死ぬ前に一点でも良いから、、、、このような美しいものを作りたい」、、、そんなことを考えて(大げさに聞こえるかもしれないけれど)、、、アプローチや技法も、読み取れるものは、そこからすべて、、、そんな気持ちで何度も通った。

写真を、、その作品を受け入れる人は、、どう接しているのか、、、?

私のような接し方をする人。。。そして、、、それ以外にも、、「いつかは、自分の部屋に、自分の満足できる空間に、この作品を飾りたい、、、」 そう思って、ずっと見とれている人もいると思う。。。

本当に受け入れている人は、、意外と、多くを話さないものだと、、、、、

静かに受け入れること、、、作品に接することも、、写真を撮影するときの自分の気持ちと、なんだか似ている。

ずいぶん昔、自分が受け入れた多くの芸術が、何らかの対象に触れて芽を出すように、、、私の感性も、誰かのDNAに、新しいしるしを書き込んでいるのかもしれない。

会場では作品の美しさを話して、セールスのことばかり考えている、、、それも自分だが、、、、、本当は、、ここにあるものを、もっと見てほしい。たぶんそれだけ。


05/21 午前中は新聞連載のWeb用に複写データを作成。午後からギャラリーへ。偶然寄っていただいた方に、長い時間をかけて、部屋に飾る一点を選んでいただいた。疲れたがよい一日。

ほとんど来場者のなかった昨日とは違って、入れ替わりの丁度よい間隔、、、、、いつもこうだと良いのだが。。。


05/18 追加で販売するプリントのレタッチを終えた。本当はマッティングまでの作業予定だったが、マットは、全ての追加注文が決まってからの作業に繰り越した。あまり先走っては、2度手間になることもあるので、、、

全ての作業は、昨日の予定だったが、あまりにも疲れていて、細かいレタッチはミスが出るかもしれないので、久しぶりに一日休んだ。。。

海に流れ込む川のイメージを仕上げている。このイメージは、伊豆高原のアートフェスタ用に16x20を用意した時から好評で、、、今回も今日現在、2サイズで4点のセールスがある。レタッチ箇所は多い方ではないが、それなりにスムージングが必要で、1枚あたり1時間はかけて作業する。。。

写真家でも、日本人はレタッチに関する知識は乏しく、、非常に起用で、細かい作業が得意であるにもかかわらず、、、写真用とは言いがたい、水彩絵の具のような昔のスポッティングカラーを使っている人がいる。

おそらく、日本では、レタッチというと、スポッティング、、、それも、印画紙に浸透するカラーインクではなく、日本製の、印刷原稿用のスポッティングカラーしか、販売されていなかったかもしれない、、、

それはともかく、画像のスムージング、、これも重要で、ネガの、乱れた諧調をレタッチで補っていく。もちろん、、物理的、科学的に、何らかのトラブルによるものだが、、、これを仕上げると、プリントは、急に見栄えが良くなり、「、、印画紙の向こうにある空間がすっと、、見え始める。

久しぶりだから、、、疲れた。


05/16朝 小雨。今ひとつの天候で来場者は少ないかもしれない、、、出かけよう。

そのまま千葉に帰れるように、、、、、久しぶりだ。。。荷物が多い。


05/15 午後からギャラリーで接客。今週はCDジャケットの撮影があった13日以外はすべて顔を出している。。。。。台風接近のニュースが流れた12日はちょっと無理をして昼過ぎに顔を出したが、終了まで一人の来客もなくちょっとさびしかった。

そんな日もあるのだが、それも、よい日のための貯金だと思って、何とかすごしている、

今日は、来場者も多く、セールスを追加した一日。。。。「始めて購入する写真、、、」そう言ってくれる購入者に出会うことは幸せだ。

画廊にいればさまざまな人が来る。もちろん、、、「部屋に飾る作品を購入するために探している」、そう思って来てくれる人ばかりなら話は簡単だ。。。

本来、画廊であれば、、、「どのような作品をお探しですか?」などと話しかけるシーンを創造するが、、ものが写真だと、画廊にやってくる人は、、購入するものを探しているケースはとても少ない、、、

そんな中、9日に開催した坂川さんとのギャラリートークはよい方向への呼び水となり、「写真を所有したい」その気持ちを後押ししてくれたと思う。

作品を前にして、、、、感動する人としない人、、、作品を買う人と買わない人、、、、もちろん、これは同じではないが、、それを、、求めている人、、受け入れようとしている人、、、そんな人が、、、少しだけ、、、わかるようになってきた。

工芸であり、美術品として存在している、、、それは購入者にとっては、わかりやすく受け入れられる説明だが、、、、受け入れようという欲求のない人には表現の核を持たない模造品の説明として受け止められてしまう、、、、、

ここが、芸術が世に放たれる現場だと感じる。、、、自分にとって、ここで、多くを見ること、受け止めることに意味があり、、、、、その中で明日のことを考えようと思う。

先日から思うようになったこと。。。「写真がどのような芸術なのか」「美術の中で、どのような位置づけなのか」、、、そう考えることは無意味なことだ。...もちろん「ほかの芸術と比較しての独自性」、、、、それが芸術として、最も際立った表現を形成することは理解している、、、

しかし、「絵画が、美術の中でどのようなう位置づけなのか」と言う議論同様、、、、、、多様性を身に着けた現代の写真表現にはナンセンス、、、

学者と言うのも、悲しいものだと思う。芸術論というのは「未来を」、ではなく過去を語るもの、、、そして彼らが、現在、目にする芸術は、表面的にはアーティストの世界観であっても、、、実際はメディアの中を流れていく、ゆがんだ形態でしかない、、、、


05/11 2日分の撮影データと、新聞連載の原稿。あわただしくは無いが、静かに、、、忙しい一日だった。

明日の午前中、残りの仕事を終わらせれば、午後にはギャラリーに顔を出せるかもしれない、、、、

連載の原稿も4回目になり、一般的な話から、少しずつ自分の世界観をはっきりと書いてみようと思う。そんなことを考えていると、予想外に時間がかかってしまった。、、、この連載は、、自分を知るために、新しい視点を与えてくれる、、、

先日、ギャラリーで、久しぶりに訪ねてくれた友人に、写真の、工芸として、美術としての価値観について話したら、写真の芸術的価値感の死滅した部分との講釈を得た。。。。もちろん一般論としてだが、、、、

彼の中でのネガティブな解釈だが、、、、写真をメディアとして、表現手段としてならば、ネガティブな部分と受け止める、、、、もし、、、本当に芸術なら、、コンセプトを持たず、ただ、工芸として存在することも、長い歴史観、芸術的価値観から見れば、本来の芸術の領域に踏み込んだ証のように感じる。。。

今、写真を語り、説明しなければならない人ほど、、、その芸術性を、狭い意味で解釈している。「過去において写真であったことに」縛られている、、、

ほかの芸術と区別すること。。。独自性を、絵画やほかの美術と比較して語るのは、、ナンセンスだと思う。

現代においては、写真は、特別な素材ではない。ごく普通に、ほかの芸術と比較しなくても、存在している。。。。絵画や、ほかの芸術と比較すればこれだけが写真で、これは写真としては死んでいる、間違っている、、、そんな解釈が生まれるかもしれないが、、、、今、写真は独立した芸術だ、。。。すべての表現、解釈、これでなければ写真でないという、考えこそ、捨てるべきだと思う。。。芸術なのだから、、、

そして、、、どこから芸術は生まれるのか、、、どこから写真は芸術として受け入れられるのか、、、、

ここ数日、、、個展の画廊にたって、来場者と話をする。。。。さまざまな人がいて、もちろん、芸術としての写真など、まったく関心のなかった人もいる。。。。ただ見せるだけで、受け止めてくれる人もいれば、彼らの中の先入観を打ち砕き、無垢の状態で接してほしいと話すことによって、初めて気付く人もいる。

こここそが、最前線なのだと感じる。

学問の中に、芸術はないと思う。。。受け入れる人と、創る人、、、、そこが接点で、自分はそこにいる。。。そこで芸術は静かに世界に放たれる。

明日、、、、、ギャラリーへ


05/10午後 スタジオの片づけを終え、これから撮影。今日はスタッフが多い。

昨日、無事にギャラリートークを終えた。20人以上の参加で、何とか、ノルマは達成できた。快く引き受けてくれた坂川さんに、ただただ感謝。2000円も払ってきていただいた方にも、感謝の一言に尽きる。

話は、撮影場所であり、坂川さんの出身地でもある北海道のことや、写真を所有し、楽しむこと、私からは、銀塩の他の素材とはまったく違う表現域とクォリティについて、、、技術的な、専門分野も少しだけ。

イベント終了後に、大きなサイズのプリントのセールスを2点追加できたことは、トークの成果と考えてもよいと思う。

午前中から来場者も多かった。。。写真家の来場も多く、三好和義さんやWynn White,...... 今の時代であっても、銀塩への関心は決して低くは無いと思う。それを再認識できるすばらしい一日。

疲れが残るのは足だけかな、、、今週も忙しい、、、しばらく千葉には戻れない。


05/09朝

これからギャラリーへ。今日は坂川栄治さんとのトークイベント。予約の集まりは今ひとつだが、、、人が集まるか不安だ。

特に資料は無いが、30年前からの展覧会のDMを集めてみた。


05/02朝 出だしは好調だったギャラリーだが、連休モードに入ったのか入場者はぐっと少なくなった。今日は営業接客の為にこれから出かける。少しずつだが、、、これが仕事だと思えてきた。

ここ数日は、長い時間ギャラリーで過ごしている。

静かな芸術は、ただ「美しいプリントを作っている」としか受け止められてないのだろうか?そういう苛立ちもある。

自分の芸術は、少しずつ静かに、呼吸のようなやさしいものに近づいている、、、それは、、、表現でないもの、。。コンセプトを持たないもの、、、ただ、素直に受け入れる芸術を目指している、、、

そして、、すべての芸術の中で、それができるのは、写真だけだと信じている。

自然を、空間を、自分の中に静かに受け入れること。時間さえも。

出かけよう。


04/27朝 新聞連載の原稿を仕上げて、昼のバスでスタジオに戻る。展示中のプリントと同じものをスタジオに運んで複写するので、これが結構な荷物になりそうだ。

昨日一日ゆっくりして、気になっていた原稿にたっぷりと時間を使った。。。いつかは、展示や、オリジナルプリントについて書きたいと思っていたので、展覧開期中の今回はちょうど良いタイミング。写真原稿を展示中のものと差し替えるので、スタジオに戻って見本を出力しなければならない。

プリントのセールスはまずまずといったところ。4年前の展示のときは震災直後で、購入者はとても限られていた。新しい顧客が出来なければ大きなギャラリーで展示する意味は少ない。。。今週は出来るだけギャラリーに出るようにしよう。


04/24朝

展覧会が始まり、暇になったと思えなくもないが、、、溜め込んだスタジオの仕事で、かえって時間に追われている。撮影の依頼だけでなく、デジタルの画像原稿も山積み、、、、、、、、、

先日、個展の初日にはいろいろな人が来てくれた。私としては珍しく、それぞれの人に話しかけ、感想を聞くなんて事も、、、、そんな中で、耳にした言葉、、、、、、、「まじめな写真ですね」、、、その一言を、ぼんやり考えている。

単純な振り分けで、「褒めているのか、けなしているのか」「気に入っているのか、つまらないのか」その人の真意はわからないし、どうでもよいのだが、、、、個性的な作品には、あまり使わない言葉かな、、、、、

作品に見えてくる個性、、、そういう意味では「個性的な作品」から、、、遠ざかって見える。。。30年前の個展からすれば、あまりにも静かな作品群、、、

もちろん、プリントスタイル、作品に対する立ち位置は変わらない。。。

おそらく、きれいな写真、、風景写真、と、いうような、当たり前のものがラインナップに加わった。。。。美しいものを、美しく撮ったもの、、、、個性的ではない。

最初の個展から30年、、、その間に、多くの物を得た。。。「芸術は引き算だ、、」なんて普段話しているけれど、、、自分のスキルには、、明らかに、、あるときから加わった、、そういう成長点も感じる。。。

何が変わったのか???絵画にたとえるならば、一本の線。。。作意を持たないただの線、、、普通に書く一本の線が、昔より美しい。

風景を題材とするならば、、気持ちの素直さ、、作為を超えて、美をなぞること、、、、たくさんのことを話し、何かを伝えようとしていた声が、急に聞こえなくなり、呼吸だけで伝わってくるような感じ、、、それが難しい、、、、、、

これはでたらめなのか?そう考えて、、前に進めない時もある、、、

芸術写真と風景写真の違いは、、、」なんてことを話す人もいるが、、、、ナンセンス

昨日は昼間のスタジオと、夜からの取材をこなし、体力的にもきつい一日だった、、、、その割には元気かな。、、、よい朝だ。。。早く仕事を切り上げて、ギャラリーに顔をだそう。


04/23朝 昨日は展覧会の初日。搬入は車だったので、一度千葉に戻り、朝の高速バスで午後から会場へ。

初日ということもあり、平日にもかかわらず、来場者が多く、セールスへの期待を感じる。

いきなりセールスというのも変かもしれないが、、、制作費を借金でまかなったり、すべて企画でこなしてもらっているギャラリーとの信頼関係を考えると、、、、、、ただ、見てもらってというわけにもいかない。。。これは作家としての事情。

展示に関しては、申し分ないと思う。

30年前のコダックを思い出すが、、、その当時、自分のため、自分の感性を満たすことだけを考えていたことからすれば、、、、、販売すること、銀塩の可能性という意味で、作家としての成長を感じる。。。

悲しみも、苦しみも、そこにあるのだが、、、、、美しく昇華する事。。。。その力を求めている。


04/21朝 準備が出来た。出かけよう.。

04/20深夜 激しい嵐の中、仕上げの作業を続けている。少し静かになってきたが、、、、

夜が明ければ、ギャラリーに搬入だ。

やっと全てのブックマットが仕上がった、、、予想外に、特殊な大きいサイズにてこずった。。。遅れていたが、明日には、全てそろう。

とても幸せな気持ち、、、ここまで、全てに力を尽くしたのは30年ぶりかな、、、、ああ、そうだ、、、、思い出す。同じ気持ちだ、、、


04/19朝 なぜかあまり眠れず、体が動かない朝。無理せず、少しづつ作業を始めている。

作品が仕上がるまでの作業時間はあと30時間といったところ、、、、時間刻みでスケジュールを組むようになって少し追いついてきた。

昨日、レタッチが終了し、今日はマットボードのカットと、大きなサイズのマウント。作業の合間に、休憩を兼ねて、作品リストやデータシートを作っている。。会期が始まればWeb ページも更新するので、テクニカルデータを含めた材料をそろえる。販促活動の資料は、始まってからかな、、、

そう言えば、今日は新聞連載の2号目が出る。どうなったかな、、、


04/17朝 良い夢を見た。それも、いくつか、、、、いくつも見たらしく、、あまり覚えてない。でも、良い朝。

昨夜スタジオから戻ってきた。30時間ぶりだが、長く留守にしたように感じる、、あまりにもたくさんの仕事。

船橋で事故渋滞があり4時間の下道で、夜10時過ぎの到着。。。。その後、スタジオに保管してあった作品や、全版のマットボード、コンピューター関連の荷物など、駐車場と8回の往復。。。普段より慎重に、、、ひとつずつ、ゆっくりと運んだ。

いつごろからなのか、、、周りからのアドバイスは、全て受け入れる。。。何かをしてもらうならば、その人の考えに属したい。。。そして、その中でベストを尽くそうと思う。

もしこれが、家庭や会社など、組織の中なら、無責任な人の話など聞いていたら何にも出来ないと思うが、、、、、つまり、今の自分は、自分を理解している人とだけ、接しているのだと思う。

戻るなり、大変な失敗をしたらしく、、、、、最初に部屋に入った時に、テーブルの上の来客用の食器を全て割ってしまった。車酔いでふらふら、腱鞘炎で、思ったように動かない腕のせい??、何かが何かにぶつかり、、、セットしてあったお盆が飛んでいって、、、掃除は大変だったが、、、、その後、展覧会関係の物を運ぶのはとても慎重に、、、、、、良い警告だったと思う。


04/15朝 久しぶりの晴天で、あわてて洗濯。暗室の窓も全開で空気を入れ替えている。

昨日、展覧会のプリントを終えた。明日は一件の撮影で久しぶりにスタジオだが、すぐに戻って、仕上げ作業に入る。戻る途中でマットボードを受けとらればならない。。。今回は、全版から切るので、これも大変そう。。。いくらかの経費の節約にもなる、、、

作品リストは、仕上げと平行して進める予定。スケジュールが、時間刻みになってきた。

いくつかのトラブルもあった。。。昨日開封したイルフォードの印画紙の角がかぶっている。国内で調達したものだから、、これは苦情を言っても良いのかな、、、

予備乾燥を終えて、これからプレス。


04/14朝 予備乾燥を終え、これからプレス。

16x20に取り掛かって数日だが、「絶対にサイズアップしたい、」と言うイメージは2点だけだったので、すでに終了し、それ以外の、「とりあえず、大きいものも見て見たい」くらいな感じで取り組んでいるので、気持ちの盛り上がりは少なく、、、仕上がりを見ても、、、こんなものかと言う感じ。

もちろん、ひょうたんからコマ的な、効果も、期待はしているが、今のところ見当たらない。

腕よりも足が疲れて、暗室でふらついていろいろなミスをする、、、サイズが大きいので背伸びしていることが多く、クラックも時折、、、疲れていると紙を無駄にする。。。

今日は、16x20のストックプリントをチェックして、展示総数を決めてから取り掛かる。

昨年11月、撮影旅行の準備を始めてから、床屋に行ってない。。。ほぼ半年、、、すっかり髪が伸びて、作業中、気になってわずらわしいのだが、、、ここまできたら、あえて、伸ばしていると考える。

鏡の前の自分も、昔に戻っていくようで、、、カメラマンと言うよりは芸術家?そんな風に見え始めたような、、、、そんなことはないな。

そして、すぐに伸びてしまうひげだが、撮影旅行の時は伸ばしっぱなし、、、暗室の時は、気持ちをすっきりしたいので、数日おきに剃っている。

数年前から壊れかけていた髭剃りが、ほとんど使えなくなり、ついに新しいものを用意した。もともと、駅で売っている旅行用のものだし、アミ刃に穴が開き、そのたびにテープで補修してきたが、それるところが数ミリしか残っておらず、そこさえ時折咬み込んで、、、、、

新しい髭剃り、、、、オークションで数百円の中古品。。。。私が使っていたトラベル用の新しい型、、、、誰が使っていたかわからない中古の髭剃りなど、、潔癖症だった実家の母なら発狂しそうだ、、、、


04/13昼 湿度は95%.プリントはまったく乾かない。。。乾燥ブースから出した後、入念に何度もドライヤーで乾燥させて、その後、何段階かに分けてフラットニング。今まで何度も事故があるので厚手の紙は特に慎重に。

昼になってしまったが、作業を始める。大きなサイズになり、作業時間は長く、腕の腱鞘炎と足の筋肉痛、、、、

とても疲れて、良く眠れないのだが、、、朝には、幽体離脱のように起き上がり、、暗室のプリントを乾燥し始める。。。あまり気乗りのしないイメージもあるが、不思議にすんなり取り掛かる。。。

この生活が、自分のものになったのかな、、、、


04/12朝 今年初めての16x20の乾燥。慎重に何度も予備乾燥して、無事終了。

やっとコーヒーを入れている。。。

昨日、久しぶりにサイズアップし、16x20インチの紙を使った。今年初めてで、一年ぶりぐらいだから、緊張したが、始めてしまえば、それなりに順調に進む。

力強くて繊細、、、大きなサイズには、それなりの魅力。、、、、、、そして、小さなサイズばかり見ていたので、近くで見るのだが、、、そう言う見方も、自分にとって新鮮。

ずっと薬品に指を浸けているので、作業中はとても疲れる。1枚の工程は長く、数枚仕上げれば夜だ。

あと、4点仕上げたいのだが、、、体力が持つのか、、、

昨日ふっと、、、、自分はもう死んでいて、、霊魂だけが、生前の夢をかなえようとして、プリントを続けているような気がした。、、、、そう、あまりにも、うまくいく。。。深い黒、強いフォルム。B. Weston のオリジナルを思い出す。

ずっと一人だから、、、、


04/10朝 今日も水温が低い。すっかり冬に逆戻りだ。

29点仕上げたが、1点はもうひとつの状態、、、、今日、展示目標の30点目を手がける。

最近、自分のプリントの興味が、小さいサイズに移行していると感じる。個展の為のプリントは、サイズダウンのプリントが多く、16x20の仕上げ済みを11x14に新たに仕上げている。

もちろん、16x20を仕上げた時のサンプルの11x14はあるのだけれど、11x14で見せる場合は、、、もっと繊細さ、、、そして、、サイズダウンによって、見えなくなるディティールをカバーする表現を加えなければならない。。

今までは、つらい作業だったが、、、今回30日以上作業するうちに、、、いろいろな紙を試し、サイズダウンの可能性に、、、そして、より繊細で密度の高いプリントに、、、興味が戻ってきた。。。そんな今日あたりだが、

逆に、明日からは、サイズアップして16x20に拡大するイメージに取り掛かる。、、、、、、

最近。自分の新しい可能性が見えて楽しい。これこそ自分の仕事なのだと思える。

まだまだ学ぶものがある。もっと美しく。


04/09昼 昨日仕上げたイメージを再びプリント。

一日に何点も仕上げる人もいるが、自分には一日一点でも難しい、、、ま、何年も楽しめるものを作っているわけだから、そんなに簡単に出来るわけもない。

美しいぎりぎりの白。もう一歩のところ、、、


04/07朝 フラットニングを終えた。昨日はどうしても紙が決まらないものがあり、2種類を焼いた。。。今朝になっても決まらない、、、

日曜日に、展示の打ち合わせを終え、準備も最終段階に入っている。プリント作業はまだ終わらないが、展示レイアウトなども平行して進める。大雑把に考えて進めてはいるが、白紙と言えば白紙。。。仕上がったプリントからイメージをもらって進めよう。

打ち合わせも、ギャラリーのオーナーに来てもらったので、時間をロスすることもなく、プリントは、遅れを取り戻しつつある。今日を、乗り越えればだいじょうぶだ。

展示に関して、レイアウトで悩むのは展示総数のこと。ギャラリーの意向としては出来るだけ多く。。。と言うことなのだが、、、、多くを展示すればするほど、簡単に作ったもののように見える不安を感じる。。。。このあたりは、顧客の感覚だし、ギャラリーのスタイルで決まることなので自分では判断できない。

それぞれの壁に一点ずつとても大きな額がかかっている、と言うスタイルが好きだが、小さな作品を買う日本人の感覚からすれば、たくさんちりばめられている方が、興味が広がるのかもしれない、、、

そろそろ始めよう。長い一日になりそうだ。


04/04朝 湿度が高く、気温も高い。こんな朝はプリントが乾きにくい。乾燥ブースのヒータを長い時間稼動させている。

昨日も処理枚数が多かった。20枚ほどだが、乾燥するプリントが20枚あると言うことはゴミに消えた分を含めると、結構な印画紙を消費する。。。置き場に困っていた印画紙も、もう半分。結局いくら使ったんだろう、、、、、、人には言えない金額。

年明けに撮影から戻り、ほとんど毎日、暗室で作業。。。11x14に4種類の紙。。。。16x20も、種類は違うが4種類の紙を使う…最近やっと、紙の特徴がわかってきた。。。。

あまり特殊な紙は使わず、スタンダードの中の、微妙な違い。仕上がってみると、違いはわずかだが、ちょうど良い紙で作業すれば、時間も、疲労も、ぐっと軽減される。最初に見えるのか、見えないのか、、、その違いは大きい。。。

テストから本番へ。。。販売、展示用のプリントに作業を変更し、エディションの枚数を、全てではないが、、、同時に仕上げる。。。。手の込んだプリントだと、出来るだけたくさん仕上げておきたいが、、、、、そんなに売れるわけはないのだから、、、写真家が、そう思ってはいけない。

売るためのものを。。。。。売れるものを、作っているという写真家は、。あまりにも少ない。その意識が大事だと思う。

印画紙を大量に発注し、借金まみれだが、、、、金に困ると、、、不思議なことに写真は売れ始める。。。。

個展の準備は、全てギャラリー任せだから、プリントに集中できる。昔はDMの製作や広報の作業で大変だった。別にえらくなったわけではないのだが、、、


04/01朝 昨日は仕上げたプリントがないので、すぐ作業を始められる。スケジュールは遅れ気味。とにかく疲れた。

10年、20年前に撮影し、ずっと暖めていたイメージをプリントする。それは幸福な作業で、ついつい、長い時間をかけてしまう。結局仕上がらないものもあるが、うまく仕上がれば、長い年月が報われた気がする。

写真家は、男性的な人が多く(昔の話かもしれないが)capture, take, を shot,shoot などで、被写体を獲物のように表現する人が多い。

何かを切り取ってくると言う感覚は無いわけではないが、風景を撮影しているともっと受動的なものを感じる。レンズを通して受け入れられる光は、さながら一粒の精子や種子のようで、自分は受胎したイメージを長い間、身体の中で育てている。

産み落とすまでに、長い時間がかかることもあるし、意外とすんなり、、、と言う場合もある。いずれにしても、授かって、育てると言うのが、自分の芸術感覚だ。。。。女性的なのかな。

獲物のようなものでなく、、、暖かい芸術に触れたい。



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